今週も猛烈に忙しく、心の片隅で誰かが泣き出しても全く聞こえない。机の上の書類が風もないのに揺れている。目を閉じると蛍光灯の残光がまぶたの裏で暴れ出す。

これを聴いていた。

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Michael Landau『Liquid Quartet Live』(2020)


虚空と空虚。欺瞞とギヤマン。光を返すたびに痛みを増す、ガラスの欠片のよう。そして闇が深くなるにつれ音も無く割れていく。

これを聴いていた。

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Brad Mehldau『Highway Rider』(2010)


目白通りに面するこの窓から、鈍色の空を眺めている。脳の奥底で微かに回る音、記憶の粒が擦れあう音。夢幻のプロペラが回っている。現実と幻想の境をゆるやかに回転し、どこにもたどり着かず、しかし確かに世界をかき混ぜているような響き。形を失ったものたちがその羽根に触れ、別の形に変わっては消えていく。通りすぎた雨の匂い、誰かの言葉、何もかもが螺旋の中で攪拌され、まだ見ぬ明日へ押し出されていく。僕はただその回転の縁に立ち、夢と現のあいだで消えていくものたちの淡い残響を聴きながら、この世界から僅かにずれていく。

これを聴いていた。

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Julian Lage『Speak To Me』(2024)


ここしばらく猛烈に忙しく、気がつけば体重3kg減。丸亀製麺無しで働き続けているせいか。

これを聴いていた。

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Jim Campilongo『Two Guitars』(2021)


小雨降りしきる午後、中野で師匠とセッション。引き続きLarry Carlton『(It Was) Only Yesterday』。終了後、昨夜のOasisライブについて。僕は1995年の来日公演(2回目)を恵比寿ガーデンホールで観たんだけど、とにかく音が大きくて何演ってんだかさっぱり分からなかった、という記憶。終了後馬場に移動、某地下ラウンジで新曲のイメージを繰り返し。