もやに包まれた思考の辺縁で、街路樹が葉を落とし始めている。そして時の滴が頭蓋骨を静かに打ち砕いていく。

これを聴いていた。

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The Smile『A LIGHT FOR ATTRACTING ATTENTION』(2022)

家人が発熱。慌てて抗原検査キットを買いにいって感染判明、その対応でばたばた。

雑司が谷・鬼子母神から大鳥神社へ。参拝、いや気持ちの整理をつけたくて。

午後、馬場で竹森氏のレッスン。”Cause We’ve Ended as Lovers”、あともう少し。

帰宅して、先日放映された「坂本龍一 Playing the Piano in NHK & Behind the Scenes」を観る。

明治通りを原宿方面に向かって歩いている。昨日とは打って変わって人が多い。断片化した思考は背後に砕け散り、ひどく近づく時間に不可逆的状況を悟りつつ。しかし手のひらの小さな破壊は今もなお、光りながら季節を渡る。

これを聴いていた。

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Melody Gardot『Worrisome Heart』(2008)