春先からずっと忙しく、その日その日を如何に乗り越えるか…しか考えられず、不意に気付けば5月も半ば、香港、深圳出張へ向かう飛行機の中で徒然なるままにこのテキストをタイプし始める。

しかしこの多忙さが心にも相当な負荷を掛けているようで、というかストレスがまるで制御不能になってしまい、更に今週はちょっとイヤな症状が出始めたりしたので「オレちょっとやばいかな…」なんて思っていたところでの本日からの海外出張である。仕事とはいえ環境を変えることで精神的に気分転換できればいいなぁ、なんて勝手な期待満載状態で東シナ海上空を航行中。

全然関係ないけど先日、久し振りに西早稲田の串衛で呑んだ。そしてその変わらなさに心の底から感動した。学生の頃から20年来通い続ける、素晴らしいお店。

これもまた突拍子無いけど昨日、Photoshop CS6の体験版を入れてみた。CSは最初のバージョン以降を使ったことがないんだけど、随分変わったもんだな。で、面白いので各所画像を作成、更新。

…と由無く由無し事をタイプするうちに、香港国際空港到着。しかしどうなってんだこの暑さと湿気は。

昨日は江戸川公園から早稲田界隈に至るまでの神田川、その後半蔵門へ、千鳥ヶ淵から竹橋界隈。本日はは哲学堂公園から中野通り、そして中野坂上から神田川に沿って小滝橋へ。桜な雰囲気を追ってみたものの、急性アル中大学生とそれらを搬送する救急車など、非日常な雰囲気満開。

しかしこの季節は選ばれていないことの恍惚と不安、二つ我にあり? 例えば濃紅色の桜、揺れる蝙蝠傘・・・

吉本隆明が亡くなった。出会いは高校生の頃、『相対幻論』(冬樹社、廃業)と『吉本隆明詩集(思潮社)』を田舎の書店で同時購入したことに始まる。とりわけ初期詩編数点のひりひりとした世界観に激しく影響され、埴谷雄高と共に僕に真実を教えてくれた先哲、先輩として密かに、かくあれかし。

脳が痺れて思考が廻らない。単なる疲労か、はたまたニンゲン的な衰えか。いずれにせよ考えること自体がおっくうだ。ただ目を閉じて、音楽ばかり聴いている。

午後、大江戸線春日駅6番出口から千川通り(小石川界隈)へ。日差しが随分春めいてきた。

競争、欲望、向上心。翻弄される前に宇宙のささやきを聴かなければ。

のっぺらぼうがにやにやしながら僕を見ている。