代々木八幡から富ヶ谷一丁目通りを渋谷方面に向かって歩いている。日没間際の優しい光に彩られた街並み、その芸術的な雰囲気に足取りも軽い。各店先には個性溢れる鉢植えの数々、初夏の名残を抱いたままの紫陽花が色褪せて揺れている。渋谷に近づくと街全体がやわらかく輪郭を失っていく、そこで折り返して宇田川遊歩道へ。小さなカフェから氷の当たるグラスの音が聞こえる。さざめきが風に乗っては消えていく。一日の終わりと一日の始まりが静かに手を取り合い光を交歓しているように見える。

夢。黒いゴムホースを幹線道路沿いに敷設している。一般的な青いそれと粘着テープで接続するところからスタート、それをぐるぐる巻きにして肩に掛け手動で道路の端に伸ばしながら設置している。やがて奥まったところに高層ホテルが現れ、道なりに車寄せ方面に向かっていると自動ドアの向こうから警備員数人が何かを発語しながらこちらに向かってくる。不意に手許を傾けるとホースの先端から鼻を刺す揮発の匂い。すると液体が垂れ始め、舌を伸ばそうとする目に見えぬ火。引火寸前の心臓が脈拍を上げ、それを拒もうとしている。そのあとは言語化不能。


気持ちが揺れている。時折風にそよぎ、ふっとうねる。微妙な陽光の変化に、何もかもが虚ろに見える。セプテンバー・ソング。

ほぼ復活。しかしここしばらく夏バテの症状が現れては消えていく、の繰り返し。気が付けば昔のように太陽をまともに見ることができずにいる。いや、もうその必要はないのかもしれない。

昨夜は背中と腰の痛みで殆ど眠れず。移動するのも辛いので予定をオンラインに切り替え終日自宅で仕事。早めに切り上げて椎名町”五色湯”で湯治もどき。少しは楽になったかな。