出張帰り、3号車12番E席にてこのテキストをタイプしている。社会から少し外れた側道を進んでいるような感覚。街の明かりと郊外の闇が溶け合いながら、同じ速度で遠ざかっていく。車輪とレールが噛む音が聞こえる、そろそろ次の灯が近づいているようだ。戻るべき場所と、戻りきれない場所。その狭間で列車は一定の速度を保って進んでいく。

これを聴いていた。

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Rain Tree Crow『Rain Tree Crow』(1991)


新宿西口でeelleリハーサル。新たなアイデア、一方で何かが足りない。もう少し粘ってベストなアンサンブルを探ることに。終了後は付近の居酒屋でおつかれさま。

Monologue 24th Anniversary。以下2001年11月25日付のテキストを転載。

今朝散歩の道すがら、明治通りの横断歩道で老婆が倒れていた。どうやら車に轢かれてしまったらしい。すぐ近くで轢いた当人と思しきおじさんが地面を見据えている。警察はまだ駆けつけたばかり、といった様子で状況検分に忙しい。暫くの間その老婆を見ていたが全く動かない。死んでしまったのかもしれない。

午後、渋谷シネパレスにて「世界の終わりという名の雑貨店」。とてもデリケートなフィルム。終映後立ち上がることができない

その後表参道のカフェにて、ギネス飲みながら妄想に耽る。自分の居場所がみつからず、毎日自分に手紙を出し、届いた手紙を読み返しながら扉を閉ざしていく少女。苛酷な友人関係に忍従しながら孤独にグライドしていく少年。そして新しい音楽の茫漠としたイメージ。僕はいくつかの額縁の無い絵を見た。

風に吹かれ、枯れ葉が次々と落ちていく目前の有り様。

夕方、中野で師匠とセッション。ハイポジション(17F以降)の弾き方について。そもそもLes Paulは親指でネックを支えながら弾くのが無理(だから支え無しで不安定な状態で弾かざるをえない、ハイポジションは全然ダメなギター)ものだと思っていたけどそんなことはなかった。手首の角度とトレーニング次第で22Fまで指が届くことをこの歳になって初めて知る。知るは喜びなり(苦笑)。

これを聴いていた。

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Jim Campilongo『She Loved the Coney Island Freak Show』(2024)


渋谷駅で下車して改札を抜け東口へ、明治通りを恵比寿方面へ歩いている。黄昏時、金色の膜が貼り付いたビルの壁面、横断歩道の向こう側で揺れる橙色の木々の葉。遠くでざわめく街の喧騒が柔らかく、胸の奥がゆっくりとほどけていく。

これを聴いていた。

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Maurice Brown『Betta Days』(2025)