暮色迫る青山通りから昔ベルコモンズがあった交差点を右へ曲がる。暫く進むと左手にエトワール茶房の真っ赤なネオン管。風景のコラージュ、街のモンタージュ。しかしその結語は常に「ノン」なのだ。

霧のようなものを記号化するために無理矢理押し出された詩の風景を描こうと試みるも日々の労働で疲労困憊、そのまま正体無く眠りこけてしまった。

急激に日が傾き始める16時過ぎ、多摩センターから準特急に乗り込み次の目的地、新宿へ向かう。

車内で時間の速度を測ろうとしているうちに闇が光を捉え、やがて時間の整合性を危うくする。

しかし灰のような暖かさ。しかし体は灰のようにくたびれて。