皮膚が空気と触れるきわに降り刺す雨。慌ただしく一日を終え、宙ぶらりんになった気持ちをどこに掛けようかと街路から少し上、滲むビルの稜線を眺めている。

「周りを気にせず、自由に精神を伸ばし、自分のやりたいことに独自の設計で進んで下さい」。草間彌生の言葉。

月曜日。幻灯機と妖術師。白い壁に映し出された霊妙な文字列。読み下されて記憶とともに消えていく。

月曜日。幻灯機と妖術師。白い壁に映し出された霊妙な文字列。読み下されて記憶とともに消えていく。

「ことば」とタイプしてしばし沈思。ペンを執って闘う、そんな時代も今は昔。政治経済という圧力鍋のなかに閉じ込められ、季節の裂け目だけが自在に風を吹き散らす。

これを聴いていた。


D.Lambert『Sweet Apocalypse』(2017)