先週末、森林セラピー目的で秩父〜奥多摩あたりの山中を独りで歩いてこよう思ってたんだけど、台風の影響で断念。しかし仕事のストレスが激しく日々体内に毒が充満するばかり、何とかしないと。

アブサン色のたそがれ  ショーウインドウの中の都市
光のぬけがら  混沌のモノトーン
うそ寒くウィスキーを口に含むと  匂い立つ複雑な世界
視界は次第に暗鬱と  雨音ばかりがからみつく

「夢見ねばならない」とレーニンは言った。
「行動せねばならない」とゲーテは言った。

苦悩が頂点に達したとき、我々は解放されるという。しかしそこにある、本質的矛盾と根源的無。

バーカウンターでウイスキーと共に去りぬ、我が妄想の日々。

これを聴いていた。

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Bill Evans Torio『Moon Beams』(1962)

薄暗い酒場、金色のウィスキー。虚しい人生、それも立派な旅である。

「私は楽しいことがあっても嫌なことがあっても、心に振動が走ります。私は変化に弱いようで、いつも心が震えて疲れます。淡々と悟りが開けたら、きっと楽なんでしょうね」。

心理的な傷口と物理的な穴。そのイメージに囚われながら、パイプオルガンの圧巻、ステンドグラスの円環。

あはれ秋風、天空に穴を掘れ。

最近繰り返し聴いているアルバム2点、メモランダム。

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Tigran Hamasyan 『They Say Nothing Stays the Same』(2019)

アルメニアのジャズピアニスト・ディグラン・ハマシアンがオダギリジョー監督作品『ある船頭の話』(2019)のために製作したサントラ。映画は観てないけど、左手の独特なリズム感がナイス。

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Snarky Puppy『Tell Your Friends』(2010)

3年前の東京ジャズに出演していたのでそのとき初めて聴いたんだけど、このアルバムはジャズ、ロック、フュージョン、ファンク…的な言葉からどんどんはみ出していくようなかっこ良さ満載。