神保町交差点から白山通りを左へ、神田すずらん通りを歩いている。その昔この近くのオフィスで働いていたこともあり、懐かしさばかりが込み上げる。訪問先の古いビルの1Fロビーで時間を無為にしていると、目の前を洋紙のサンプルや原稿を抱えた人たちが頻繁に行き来する。出版=ものづくりという感覚を呼び覚ます光景、オールドメディアと呼ばれて久しいが、この街はコンテンツと装丁デザインとの関係性が今も変わらずハーモニアス。