ホテル。名前を告げると僕は番号に変換されカードキーに書き込まれる。エレベーターの鏡の中にもうひとりの無言が立っている。静かすぎる廊下は足音さえそよ風のようになびかせる。ドアを閉めると世界が一枚の壁になる。カーテンの隙間から知らない街の光がにじむ。それはきっと誰かの生活からこぼれ落ちたもの。ここだけが一時停止中、ニュースも天気予報も僕を特定しない(未完)